民主主義の終焉の始まり−長崎市長銃殺事件

 このニュースは、世界三大通信社AP、ロイター、AFPによって、世界各地に配信された。英国のガーディアン(参照エントリー:Japanese Mayor Killed by Mobster-AP)、BBCと報道している。

毎日新聞:長崎市長射殺:「ヤクザの犯行」海外でも速報
 伊藤一長長崎市長が銃撃され、18日未明に死亡したことについて、外国メディアは共同通信などを引用し速報、「ヤクザと呼ばれる日本の暴力団員の犯行」と伝えた。

 AP通信は「銃規制の厳しい日本で銃撃事件が起きるのはまれ」で、第二次大戦後、殺害された政治家は少ないとし、安倍晋三首相が「厳正な捜査」を求めたことも報じた。【共同】

毎日新聞 2007年4月18日 東京夕刊  AP通信の配信によるガーディアンの記事では、
・長崎市長は日本の軍国主義に対峙していること。
・今回の狙撃が、前長崎市長を含めて2回目であること。
・長崎市長は、大東亜戦争の天皇の戦争責任を主張したこと。
・戦後日本で政治テロは非常に少ないこと。
・1960年、社会党の浅沼氏は17歳の少年に殺された件から、昨年、靖国参拝を批判した加藤紘一議員宅への放火事件までを紹介している。
・最も、多くを割いたのが、日本の暴力団の問題である。

毎日新聞:長崎市長射殺:断じて許せない−−安倍首相
 安倍晋三首相は18日午前、長崎市の伊藤一長市長が銃撃され死亡したことについて「選挙期間中の凶行は民主主義に対する挑戦であり、断じて許すわけにはいかない。こうした暴力を断固として撲滅していかなければいけない」と述べ、事件を厳しく批判した。首相公邸前で記者団に語った。

毎日新聞 2007年4月18日 東京夕刊

 安倍首相のこのコメントとこの問題に対する厳正な捜査を求めている点を高く評価したい。安倍首相のコメントにあるように、民主主義の根幹である選挙中に暴力団が市長を襲った狂気である。本島市長も狙われた事もあり、選挙期間中は、有権者との触れ合いがあり、警備にも限界がある。極めて反社会的、卑劣な事件である。

 暴力団の銃撃事件は、六本木で起きたばかりであり、国民生活の安全を脅かしている。警視庁によると、去年の全国での発砲件数は53件であり減少傾向にある。また、拳銃の押収数は減っている、しかし、暴力団の勢力は弱くなっていない、と言われている。組織的に拳銃を調達し、織的に隠している、つまり、潜在化しているのである。事実、神奈川で大量の銃を摘発され、そこに機関銃や自動小銃までがあった。恐ろしいほど、銃が暴力団関係に普及していると考えるべきである。

 2001年10月に鹿沼市の幹部職員が連れ去られて殺された事件や公共事業での談合に関与した事件等、行政対処暴力、行政への不当な暴力が多発している。これらは2400件にも及び、行政機関への不当行為が過去一年以内に行われたのは、この70%超である。この不当利益の内容は、物品購入、機関紙の購読、寄付金等の提供、公共工事の行政指導、入札情報の提供等の多岐に渡っている。暴力団が民間企業や個人を標的にしていたが、行政機関さえも標的にし始めているのである。

 この事件は、暴力団の利権(行政への不当な暴力)であると考えられ、政治的テロである可能性は低い、と思われる。何故なら、このようなテロ行為は、戦前を連想させ、安倍政権の欲する憲法改正に逆効果だから、と考えられる。もっとも、共謀罪の視点に立てば逆の見解になる。安倍政権の重要性は前者である。

 この事情を踏まえて、安倍政権が厳正な捜査を促したのは正しい。今回の件は、車の故障への保証、この事実を警察が情報を察知して、警備につなげられたか。この事も含めた原因の徹底追究で、暴力団の行政介入への原因を探り、対策を立てる。これは、安倍首相のテロへの挑戦であり、民主主義防衛の為に当然であり、敢然と立ち向かうべきである。また、これに関しては、民主主義を尊重する国民と政治家は、安倍首相を支持するべきである。

 故伊藤氏のハーグでの演説は、「この子供達に何の罪があるのでしょうか」と原爆被害の問題を説いた。その翌年には、核兵器による恫喝や使用は、究極的自衛以外は問題があるという勧告が出されるに至った。四季桜は、過去のエントリーで、被爆国日本こそが核武装して核軍縮の交渉のテーブルに着く権利を獲得するべきである、と述べた。あくまでも核の完全撤廃、平和目的である。その後、米国のシンクタンクで、核完全撤廃は米国の伝統的価値観に合致する、という合理的見解がなされた。核ドミノがおきつつある現代に於いて、核保有の優位性は薄れ、寧ろ、核テロの脅威が迫っているからである。このような世界情勢で、世界の核軍縮、世界の核撤廃の運動の先駆者が、凶弾によって亡くなられた。これは、世界の損害のである。

長崎市長射殺:国連軍縮室幹部「大切な人失った」
 【ニューヨーク共同】銃撃され死亡した長崎市の伊藤一長市長は被爆地の自治体首長という立場から「非核外交」を進め、軍縮分野の非政府組織(NGO)の間でもよく知られていた。17日、悲報が伝えられた国連本部では「大切な人を失った。非常に大きな損失」(軍縮室幹部)と悼む声が漏れた。

毎日新聞 2007年4月18日 東京夕刊

 伊藤一長市長の核軍縮運動は、日本人の誇りである。方法論に差異はあれども、平和を願うのは、保守や革新もない。故に、この件を政争の道具にする様な愚行は控えるべきであり、民主党は自民党と連携して、この問題に対処するべきである。それを国民が支援する。

コメント

私は政治テロの可能性が高いと思いますけどねぇ……

私は本質的に「サヨク」(本人は単なる共和制主義者と思ってるけど)と言われてるだけに,夢想旅行さんとはやはりこの一点だけはハズレてしまうなぁ.

まぁ,世の中,色んな意見があってしかるべきだし,私は日本メディアを無視して外電ばかりから自分のブログを立ち上げた所がありますから,意見の相違は仕方がないでしょう.これからも宜しく.(komichi さんの所で会ったかも)

こんばんは

コメントありがとうございます。

何れにせよ、真相解明をして欲しいものです。

宜しくお願いします。

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長崎市長銃撃事件の続報+教育関連法の審議スタート& 少年法でまた強行採決+α

  書きたいことが山ほどあるのだが、時間とスペースに限りもあって、何を優先して書いていったらいいのか、アタマを抱えてしまっている。<例の信販系カードのCMで、15枚ぐらいのカードが目の前に広げられている感じかも。・・・どうする、mew?! 皿皿皿 (・・;)> 

人の死をも自分らの為に利用する安倍晋三内閣 

安倍晋三は、伊藤一長長崎市長が銃弾によって死亡した件で、事件の翌日に「ご冥福を衷心よりお祈りしたい。ご家族の悲しみや怒りを察すると余りある。選挙中の凶行は民主主義に対する挑戦で、断じて許すわけにはいかない。こ

「テロリスト」ではなく,ただの鉄砲玉の「ヤクザ」

市長への発砲、背後1メートルから 支持者装って接近(朝日新聞) - goo ニュース 弔意を込めて,花は再びガーベラです.今朝,パソコンを立ち上げて, ヤメ蚊 さんから トラックバック が入っていたので見てみると,私があれから考えていたことに近い記事を書かれておられ

長崎市市長の被弾死を悼む

暴力団員に撃たれた、長崎市長伊藤一長氏が、今日未明とうとうお亡くなりになったという。選挙中に射殺とは、何と言う世の中になったのかと、心を暗くしてしまう。 伊藤市長は、佐世保の海上自衛隊に、米軍が核を持ち込むのでは
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